平城宮跡と唐招提寺(奈良)


5月19日(月) 晴 
西峯宅 ⇒ 平城宮跡 ⇒ 唐招提寺 ⇒ イトーヨーカドー奈良店 ⇒ 近鉄・大和西大寺駅 -(近鉄京都線)⇒ 近鉄・京都駅、JR京都駅 -(東海道新幹線)⇒ 東京駅 -(中央線)⇒ 東小金井駅

昨夜、西峯とガデリウス時代の古い話で盛り上がって結局 今朝の午前2時半頃に寝た。
朝食に奥さんお手製の「鯖寿司」と彼が作った「茶粥」をいただく。奥さんの実家は寿司屋なので奥さんも色々な寿司は得意なのだろう。小生の生まれ育った佐渡は京都・奈良の食文化の影響も受けていて、「茶粥」は佐渡でも一般的で毎朝 母が作ってくれた「ちゃーげ」を食べていた。
彼の家は、10年前に太陽光発電を設置して関西電力に売電している。福島原発の事故以来、太陽光発電が普及しつつあるが10年前に始めたとは驚きだ。
彼が高校の同窓会の冊子に載せた「インド滞在記」を読む。
彼が滞在したのはアーメダバード(グジャラード州)と言う都市でムンバイ(旧ボンベイ)から北へ飛行機で約1時間の距離。人口で第7位の都市。読んだ後に彼からインド滞在中にヨガ教室へ通った話や雨期と乾期の極端な気候、市中の交通事情などを直接聞き面白かった。
奥さんからお土産に「鯖寿司」や「生駒のラムネ菓子」、「ポン菓子」、「ゼンマイ」、「タケノコ」をいただく。「生駒のラムネ菓子」は珍しいもので初めて見た。このお菓子は、人気が高く開店前に並んで買うとかで奥さんは知り合いのつてがあり買えるそうだ。すっかりお世話になり奥さんにお礼を言って彼の車に乗る。「平城宮跡」と「唐招提寺」の2カ所を見学することにした。
鯖寿司と茶粥 西峯宅前


平城宮跡

平成10年(1998)、平城宮跡を含む「古都奈良の文化財」がユネスコの世界遺産に登録され朱雀門が復元された。さらに、平成22年(2010)は平城遷都1300年にあたり9年をかけて第一次大極殿正殿が復元され記念行事が行われた。だだっ広い土地に第一次大極殿正殿がどっしりと建っている。今後、色々な施設を復元するので敷地を整備している。大極殿正殿から敷地をはさんで反対側に朱雀門が建っている。こちらは大極殿正殿よりやや小さい。朱雀門の手前を近鉄の電車がひっきりなしに走っている。彼が遠方に見える山々を生駒山や笠置山と教えてくれる。残念ながら月曜日なので「平城宮跡資料館」や「平城京歴史館」、「遺構展示館」は閉館。
第一次大極殿正殿 朱雀門


唐招提寺

唐招提寺へ行く。駐車場は満車で別の駐車場へ駐車。
拝観券にある説明
「唐招提寺は天平宝字三年(759)、唐の高僧鑑真大和上(がんじんだいわじょう)によって創建されました。鑑真大和上は聖武天皇の願いに応えて来朝を決意されました。井上靖の名作「天平の甍」にもあるように、五度の失敗に屈することなく来日してわが国に戒律を伝え、大和上の称号を賜りました。その後、戒律を学ぶ道場として、当寺が創立されました。以来千二百五十年、律宗総本山としてその法灯を今に伝えています。金堂は代表的な天平建築です」
お寺の中へ入り散策する。平日だが中高年が多く見学している。彼は何度かこの寺に来ているが本堂を見ただけで、裏の方にある他のお堂などは見たことがないそうだ。
年中行事のうち毎年5月19日は「うちわまき」の日。「鼓楼」(ころう)に団扇がたくさん取り付けてある。約400本の団扇を「鼓楼」からまくそうだ。さらに、抽選で約1000本が当選者に配られるとのこと。抽選受付所で拝観券にスタンプを押してもらう。何色か小さな紙片があり赤色の紙を選んだ。偶然、「うちわまき」のある日にお寺へ来た。これも高齢者2人の日頃の行いが良いからなのだろう。しかし、どの色に決定したかの抽選発表は午後3時頃とのことで諦める。
開山堂に鑑真大和上のレプリカの坐像が置いてある。毎年6月6日の開山忌舎利会の際、前後三日間だけ御影堂が公開され、本物を参拝できるそうだ。
薄い色の苔で一面覆われた庭があり風情がある。
国宝 金堂鼓楼の前国宝 講堂

御影堂 苔の庭

北原白秋の歌碑「水楢の柔き嫩葉はみ眼にして花よりもなほや白う匂はむ」がある。 芭蕉翁句碑がある。俳人松尾芭蕉が貞享五年(1688)陰暦4月8日当寺に詣で鑑真和上像を拝しての句「若葉して御目の雫拭ばや」。「天平の甍」の碑もある。
駐車場へ戻る。大型の観光バスが何台か駐車している。さすがに観光地の古都奈良なので平日でも観光客が多い。
北原白秋の歌碑芭蕉の句碑碑「天平の甍」


車の中に置いた鯖寿司が気になる。奥さんは、保冷剤と冷凍した柿で鯖寿司を包んでくれたが、気温が高いのでさらに大きな保冷剤を入れた方が良いと思う。彼にコンビニかスーパーで保冷剤を買いたいと言って街中を走る。お昼も食べたいので奈良市役所近くのイトーヨーカドー奈良店へ行った。駐車場が分かりにくく苦労した。店内にある讃岐うどんの店で昼食。
食事を終えて1階の食品売り場で保冷剤を探すが冷やす前の状態で売っている。売り場の人に聞いたら店内の鮮魚店へ連れて行ってくれて奥から冷えた保冷パックを持って来た。お金を払おうとしたらお金はいらないとのこと。有難くいただくことにする。奈良の人はいい人だ。
彼の車で近鉄・大和西大寺駅まで送ってもらい別れる。彼と奥さんにはすっかりお世話になった。

近鉄京都線に初めて乗る。近鉄の電車に乗っていてプロ野球の近鉄バッファローズを思い出した。昔も今も巨人ファンが全国的に多いが、どういう訳か近鉄が好きだった。人気のある巨人や巨人が所属するセリーグでなく、パリーグを応援していた。遠い昔になるが、広島との日本シリーズで「江夏の21球」やロッテとの最終戦に引き分けてリーグ優勝を逃したこと、巨人との日本シリーズで「3連勝4連敗」で日本一を逃したことが思い出される。小生は若い頃より権力者に対する反骨心があり今でも少数派を自負している。近鉄猛牛球団からあれこれ考えているうちに近鉄京都駅へ到着。JRの新幹線みどりの窓口で「大人の休日倶楽部ジパング」を利用して東京駅までの新幹線自由席を購入する。東海道新幹線に乗るのは何年ぶりだろうか。東京駅から中央線で帰宅。これで熊野古道・新宮・奈良の旅が無事に終わった。お疲れ様でした。しばらくは酒を控えよう。


旅を終えて


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